FUTABAの未来

先行開発

変化への挑戦

モビリティ分野を担う先行開発に向けて

モビリティ分野に関わる技術・製品・機器の企画・研究・開発

これまでフタバに蓄積されてきたさまざまなノウハウを活かしながら、市場と会社の未来を考えるのが先行開発チームの役割です。目標設定は新5か年計画をベースに考えられ、担当ごとに開発が進められています。
現在は既存商品の将来に向けた先行開発を行っていますが、私たち先行開発部は自社が将来も持続的な成長を続け、社会への貢献を果たせるよう既存商品ではない新たな商品の柱を建てる必要があります。
そのため今後は、自動車という枠組みからモビリティ全般へと枠を広げ、ハード面だけではなくソフト面も含め、能動的にお客様へ自社が作る製品価値を提案していけるように、技術開発及びその体系構築を進めています。
フタバ産業の強みを活かすだけでなく、足りない技術は大学や他企業と協力して複数の商品開発を推進し、フタバ産業の継続的な成長につなげることが我々に課せられたミッションとなっています。

将来に向けて

自動車業界は100年に1度の大変革期を迎えていると言われています。それはCASE:Connected(コネクテッド)・Autonomous(自動運転)・Shared & Services(カーシェアリングとサービス)、Electric(電気自動車):と言われる新たな車の在り方の提案を機に、世界がその方向へシフトしているためです。
それに対応すべく、自動車メーカーや部品メーカーの再編が行われ、また、電気電子部品メーカーが自動車業界へ参入をしています。このような業界の変化にフタバ産業としても柔軟に対応し、取引会社様はもとより、ユーザー様、すべてのステークホルダーの皆様に喜んでいただけるような商品を創造するため、日々、挑戦しながら開発に取り組んでいます。

次世代排気系システムの開発に向けて

次世代排気系システムの先行開発

幅広いモビリティ分野の中で、次世代排気系システムの開発は重要なファクターです。
自動車業界は大変革期を迎えており、次世代の自動車パワートレインとして、電池/モーターを主な駆動源とした自動車が世の中を走り始めています。
電池/モーターを主な駆動源とした自動車はエンジンが搭載されていない場合もあるので、排気系システムが必要ないのでは? と思われる方も多いと思いますが、多くの電池/モーターを主な駆動源とした自動車は[HV(ハイブリット)車]、[PHEV(プラグインハイブリット)車]、[REEV(レンジエクステンダーEV)車]など、発電などを目的にエンジンが搭載されています。
このように、電池/モーターを主な駆動源とした自動車の普及が進んだとしても、排気系システムは必要になるため、フタバでは次世代の自動車パワートレインを想定した排気系システムの開発に積極的に取り組んできました。
次世代の排気系システムに求められる役割は、エンジンを駆動源とした自動車の時代とは違ってきており、自社製品にどれだけの付加価値をつけられるかがポイントになるでしょう。

次世代の排気系システム開発の課題と取り組み

排気系システムの機能には、エンジンから排出された排気ガスを車両後方まで導く[排気ガスの輸送]、排気ガス中の有害成分を除去する[排気ガスの浄化]、排気ガスに残存するエネルギーを有効活用する為の[排気熱エネルギーの回収]、エンジンが駆動する際に発する[排気音の低減]、エンジンから排出された直後の高温ガスを安全に外部へ放出する為の[排気温度の低減]があります。
そして、次世代の排気系システムではこれらの機能を維持しながら全体を小型化し、さらに小型化によってどのような付加価値を生み出せるかが課題として挙げられています。
課題解決の取り組みとしては、小型化に対しては機能毎に優位な設計要素を把握することで、機能を維持した必要最小限の設計が可能となります。現在は、優位な設計要素の明確化を進めている段階です。
また、次世代排気系システムの付加価値追加については、『Well to Wheel』の考えを基にCO2排出量の削減を追求し、将来的にはゼロエミッションの達成が命題です。段階を踏みながら[排気ガスの浄化機能向上]に取り組んでいます。

将来に向けた取り組み

現在は既存商品の将来に向けた先行開発を行っていますが、将来も持続的な成長が見込め、社会貢献にも繋がる新たな商品分野を見極める先見性が必要です。
モビリティ(移動体)そのものはもちろんのこと、機能部品、インフラ機器など、幅広い視点で市場動向を調査し、既存の事業の存続と新たな事業の創出を目指しています。

ボデー系開発

車両全体での
ボデー開発に向けて

超ハイテン材の開発

近年、自動車業界において、自動車メーカーは、車を作る会社から、移動手段をサービスとして提供するモビリティカンパニーに移行し始めており、それに伴い、ボデー部品メーカーは、部品をつくるだけではなく、ボデーの新構造開発も行う、ボデーシェルメーカーへ進化することが求められています。そのため、現在当社では、新規構造開発に取り組んでいます。
ボデー部品には、衝突時に乗員を守るための「強度」と、低燃費化を実現するための「軽量化※1」が求められており、それらを満足させるために、強度が高い超ハイテン材※2等を活用することで、強度を満足させつつ、板厚低減、部品点数削減を行い、従来より軽く、低コストの構造の実現を目指しています。
具体的な取り組みとしては、超ハイテン材の適用部位の決定や部品設計を行い、また、関係部署と連携しながら部品の成形性、接合性の検討も行っています。

成形の難しさへの取り組み

  • 一般的に部品に強度を持たせるには板金を曲げたり、絞ったりすることで成形し、形状をつくります。超ハイテン材は材料が硬く、延びも低下するため、成形の際にワレが発生しやすい材料です。
    このように、強度確保と成形性を両立した形状をつくることが難しいため、私たちは衝突及び成形シミュレーションで確認し、強度確保と成形性を両立したボデー構造や部品形状の検討を行っています。

  • 超ハイテン材(1470MPa材)を用いた開発品

将来に向けて

現在、アッパーボデー部品のみで構造開発を行っていますが、今後はアンダーボデー部品を含めた検討も行い、ボデー全体で軽く、低コストの構造提案をしていきたいと考えています。
また、私たちは部品をつくっているのではなく、車をつくっているという意識を持ち、ボデー部品だけではなく、当社が設計・量産している内装部品や排気系部品も巻き込んだ、車両全体での構造提案ができるよう、取り組んでいきたいと考えています。

※1 軽量化... 高強度材の使用により、部品削除・板厚低減
※2 超ハイテン材... 引張り強度が980MPa以上の鋼板

排気系開発

高性能排気管の
開発に向けて

排気管の開発

現在は、次期モデル車種の開発初期から"いいクルマづくり"に参画することで、購入していただくユーザーの方に喜んでいただけるような製品を、設計開発しています。仕事内容として、排気管に求められる多様な要求性能(静粛性・耐久性・振動低減・排気音色向上・車両後方からの見栄え等)を達成する必要があります。
特に、クルマの静粛性に関わる排気音と出力に関わる排気抵抗の、相反する2つの性能を両立させるために当社のコア技術である「高効率な消音」を生かしながら、業務経験の中で培った音響知識・流体知識を、今の設計開発に生かしています。

騒音規制・排気ガス規制への取り組み

クルマの動力ユニットの多様化(ガソリンエンジン、HV・PHEV、EVの普及)に伴い、バッテリー中心の車両設計に移行してきており、排気管開発ニーズとして、省スペース化や小型(軽量)化が求められています。
一方で、厳しさを増す騒音規制・排気ガス規制に対し、更なる静粛性・浄化性能の向上による環境対応も必要で、それらをいかに低コストで開発できるか、が重要になってきています。
これらに対し、更なる新技術、新規アイテム、新工法に取り組んでおり、付加価値の高い製品の開発を推進しております。
これらは、新技術新製品の展示会を通して、各お客様に対して積極的に提案し、お客様の目指す姿と同調して開発を進めています。

将来に向けて

電動化車両のニーズ(省スペース化、小型(軽量)化、静粛性など)を捉えながら、多様な排気管要求性能を達成する高性能排気管を短期開発するために、従来の実機ベースの開発から、CAEを主体とする「MBD開発※1」に変化し、異なる解析ソフトを連成させ、AIを活用しながら、これまでよりも、高度な開発を短期間で実現させていきます。
これにより、開発のフロントローディング※2、試作品製作や実車評価の期間短縮、開発のやり直しに対する未然防止に貢献でき、今後、更にMBD主体の開発を推進していきます。
一方で、電動化が加速する中、エンジン車両の市場がまだまだ拡大していく新興国に対しては、設計仕様の最適化・部品共用化・ものづくり改善を推進していく必要があり、地域最適でより低コストな排気管を設計開発していきます。
また、お客様からの評価委託範囲が増加しており、評価技術力の向上にも取り組んでいます。

※1 MBD開発... CAEを活用したシミュレーション解析による開発
※2 フロントローディング... 設計・開発の初期段階で、事前に問題点等を改善すること

車両機能系開発

次世代車への
対応に向けて

キャニスタの開発

現在、世界で一番厳しい北米の排ガス規制に対応できるキャニスタの開発に取り組んでいます。
キャニスタとは、燃料タンクから発生するガソリン蒸気を吸着させて、ガソリン蒸気を脱離することにより、浄化された空気のみを車外に出す、環境に貢献する製品です。キャニスタは、法規で定められたガソリン蒸気排出量の規制値をクリアする必要があります。
近年の車両動向として、ハイブリッド車やダウンサイジングターボ等の電池・モーターをエンジンと併用して駆動する車が主流となっており、エンジンの稼働機会が少なくなっています。そのため、エンジン主流の車より、ガソリン蒸気を脱離する機会が少なくなります。その結果、キャニスタ内は、浄化されていない状態で、新たなガソリン蒸気が入ってくるため、浄化されていないガソリン蒸気を車外に出してしまい、大気汚染に繋がってしまいます。
そこで、我々は、厳しい法規とエンジンの稼働機会が少ない車両に対応したキャニスタの構造開発に取り組んでいます。

構造の最適化への取り組み

  • 厳しい法規や要求に対応したキャニスタ開発のために、キャニスタのコストアップ及び構造の複雑化が大きな課題となっていました。
    それに対し、高価な材料を使用せずに、構造の最適化により、性能を向上させることで、キャニスタの複雑化によるコストアップ、作りにくさを回避することができます。
    また、開発した最適化構造を特許化することで、フタバ独自の技術をしっかりと守っていく活動をしています。

将来に向けて

厳しい排ガス規制に対応したキャニスタは、どの自動車メーカーからも高いニーズを受けています。
また、今後は北米だけでなく、中国でも規制が厳しくなっていくため、グローバルでもニーズが高くなります。
現在取り組んでいる当社のキャニスタ開発は、どの自動車メーカーや国に対しても、対応できる技術です。
この技術を、より確実なものにすることで、様々な自動車メーカーへグローバルに広げていきたいと考えています。