基本的な考え方
製品企画から製品検査までの段階で仕事の基本となる品質保証規則を定め、各業務の目的や責任を定義し、各部署が責任を持って品質保証できるようにしています。品質保証規則をもとに、お客様の信頼に応えるよう日々改善サイクル(S-D-C-A)※を回し、プロセス重視で品質保証システムの改善を行うよう努めています。また、TQMの考え方に基づいた業務品質向上活動を通して、当事者意識を持って業務遂行できる人材を育成し、全社一体となって、品質保証体制の向上を進めていきます。
さらに、品質保証部門に人員を重点配置し、製品開発の初期段階から製造の工程まで品質に関するリスクを洗い出しています。また、過去の不具合情報を整理し製品設計の初期段階へフィードバックする業務のDX化に注力しています。
※S-D-C-A...標準化(Standardize)、実行(Do)、評価(Check)、処置・改善(Action)の4つの頭文字からとった言葉
品質保証の推進体制・ガバナンスの強化
2024年4月に品質保証、品質監査、品質技術、生産工場品質管理部門の組織を一つの本部にまとめた「品質統括本部」を発足させました。企画、設計開発段階からグローバルでの品質保証の視点で品質リスクを想定し対策を織り込む「未然防止活動」を推進し、お客様への品質保証をより確かなものにします。また、監査においては従来から実施しているQA点検に加え、技術や生産技術等の開発評価部門や製造部門で担当者が困りごとに対して声が出せる風通しの良い職場環境、風土になっているか、過度な圧力がかかっていないか、自己都合の評価のやり方になっていないか等心理的安全性に配慮しながら丁寧にヒアリングし、潜在するリスクの調査と対応を行います。
品質向上活動
TQM活動による業務品質改善や製造現場での品質管理活動確認会等、お客様の期待に応えられるよう日々活動を行っています。また、仕入先様との連絡会を通して、不具合情報や困りごとの共有、改善事例紹介を実施し、当社製品全体の品質向上に努めています。品質問題が発生した場合は、社内関係部署が連携し徹底的に原因究明のうえ、再発防止対策を行います。また、トップが現場に出向いて対策内容の確からしさや、技術、生技部門へのフィードバック、標準化についても確認しています。
QA点検の実施
工程管理監査部が国内・海外全工場のQA点検(品質保証体制点検と工程点検)を行います。顕在化した問題点は改善完了までフォローし、他の工程への展開についても確認します。また、良い取り組みについては品質機能会議や品質月間等の行事で紹介し、全社で品質レベルの向上を進めています。仕入先様の工程についても同様にQA点検を実施し、改善を進めています。
人材育成活動
製品化実現に必要な品質知識、製造工程や品質保証システムの役割を理解し、プロセス保証するための教育や再発防止、未然防止のスキルを身に付けるための教育を行っています。また、品質保証規則の教育を通して自分たちの役割責任・仕事の意味の理解を深め、やりがいを高めています。毎年11月のグローバル品質月間では「フタバの品質を知る、考える、行動する」をテーマに全社員の品質意識を高め、品質風土づくりを行っています。また、2023年からグローバル品質研鑽会を開催し、品質部門の相互研鑽活動をスタートさせました。