基本的な考え方
当社は、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの推進を企業の持続的な成長のための重要な経営戦略の一つとして位置付けています。「ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン宣言」に則り、より一層の制度の整備・拡充や従業員の育成、意識改革に積極的に取り組み、一人ひとりが自身の強みを活かし、働きがいを持ちながら、チャレンジ、活躍している「全員活躍」を目指していきます。
- ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン宣言
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私たちは
- 一人ひとりの多様性(性別、年齢、人種、国籍、障がいの有無、性的指向、宗教・信条、価値観、働き方、ライフスタイル、バックグラウンド)を新たな価値創造、成長の原動力と考え、大切にします。
- 一人ひとりに合わせた適切な支援や配慮を行うことで、誰もが公平に挑戦できる機会を提供します。
- 互いの「個」を尊重し、認め、高め合うことで、チームとして最大限の成果を生み出す組織・職場環境づくりに努めます。
- 多様な人材が、創造力と実行力を高め、自ら考え行動することで、モノづくりと技術のグローバル企業として「環境」「安心」「豊かな生活」を世界のより多くの地域に提供していきます。
ダイバーシティ推進体制の強化
多様な人材が能力を最大限に発揮できる「全員活躍」の実現に向け、これまで整備してきた職場環境、制度に加え基盤となる組織風土の活性化を目指し、従業員一人ひとりのDE&Iマインドをより一層強化すべく、2024年1月に総務・人事本部内に専門部署である「ダイバーシティ推進課」を新設、活動を開始しました。
組織風土活性化の取り組み
DE&Iの推進
2023年にはD(多様性)とI(包摂)を意識した施策として、「さん付け運動」、「ネックストラップ統一」、「オフィスのフリーアドレス化」を実施し、組織のフラット化を実現。また、E(公平性)の観点からは「カフェテリアプラン」を導入することで、福利厚生制度を充実させました。
研修においては、「心理的に安全な職場づくり講演会」、「ハラスメント研修」を行い、風通しの良い職場風土の醸成をはかりました。
「心理的安全性」の高い職場づくり
2024年度は、オリジナルの啓発動画を用いた研修を実施しました。当社社員が出演することで、その職場での心理的安全性についての会話が広がり、多くの社員が自分事として捉えるきっかけとなりました。また、モデル職場を選定し、6ヵ月に亘るOJT 研修にて心理的安全性の高い職場を実現する取り組みに着手しました。
草の根活動(Grassroots Activities)
従業員の働きがい、やりがいについて、対面で職場実態のヒアリングを開始しました。ヒアリング内容を踏まえた新規施策の検討・実施と既存施策を効果的に運用をすることで、やりがいを持って働きたいという従業員の期待に応える目的です。「全員活躍」を推進する重要な活動です。
女性活躍推進の取り組み
女性従業員が、働きがいや成長実感を持ちながら、能力を十分に発揮し活躍できる会社を目指しています。当社はこれまで、育児休職制度、短時間勤務制度、フレックスタイム制度、在宅勤務制度等、ライフイベント後も柔軟な働き方を可能とする環境整備に努めてきました。
2024年5月には、子育てサポート企業として、厚生労働省が認定する「くるみん」の認定を取得しました。
今後、より一層の活躍に向けて「女性管理職比率」「新卒での採用目標」等のKPIを定め、働きがいの持てる職場環境整備と育成強化への取り組みを行っていきます。
女性の役員・管理職登用に関する自主行動計画
ダイバーシティ・マネジメント推進の一環として、女性社員の管理職への計画的な育成と登用を進め、2025年までに女性管理職を全管理職の3%以上とし、2030年までには5%以上とすることを目指します。
女性の役員・管理職比率の推移(単体)
年度 | 2019 | 2020 | 2021 | 2022 | 2023 |
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女性役員※1 | 8.3% | 8.3% | 7.7% | 7.7% | 9.1% |
女性管理職 | 0.3% | 0.9% | 0.9% | 1.1% | 1.3% |
※1 役員...取締役、監査役
新卒採用女性比率(総合職のみ)の推移(単体)
年度 | 2019 | 2020 | 2021 | 2022 | 2023 |
---|---|---|---|---|---|
比率 | 14.8% | 17.0% | 11.9% | 12.5% | 20.0% |
働きがいの持てる職場環境整備、育成強化に向けた取り組み
2022年度から女性のキャリア形成に向けて、女性社員にはキャリアデザイン研修、その上司にはダイバーシティマネジメント研修を継続実施しています。女性社員は今後の中長期的なキャリアプランを描き、上司は女性特有のキャリア形成の特徴を学び、管理職としての取り組み・行動を考えました。2024年度は、キャリア形成やワークライフバランスの悩みについて共有し、ロールモデル・パーツモデル、働き方の発見を促すこと、女性同士のつながりづくりを目的として交流会、通称"Will Cafe"を開始しました。女性の部下を持つ上司同士も女性の育成・活躍サポートに向けた考え方や工夫を共有できる場として座談会を実施しています。"Will Cafe"と座談会を通じて得た意見を基に、施策を検討し進めていきます。
男女の賃金差解消の取り組み
当社では、男性従業員の賃金水準を100としたときの女性従業員の賃金水準が71となっています。男女で同一の賃金体系を適用していますが、人員構成、職種・等級、勤務形態の違い等に起因して男女差が発生しています。特に、男性に比べ女性の管理職比率が少ないことが男女の賃金差異の主な要因となっています。女性管理職比率の向上に向け、本人と上司で毎年ライフステージに応じた個人別キャリアプランを見直し、管理職へのステップアップを計画的に進めています。
定年後再雇用の取り組み
定年後再雇用者の有する技術・スキルの伝承や活躍の場の提供のため、定年後再雇用制度を設けており、法令を遵守し、原則として希望者全員を再雇用しています。2022年4月には、少子高齢化による労働人口の減少を見据え、定年後もやりがいを持って働くことができるように、定年後再雇用制度を役割に応じた処遇へと見直しました。
また、現役時からキャリア形成や健康に対する意識を高め、より健康に長く働き続けられるために、節目での資産形成や体力測定を含む「健やかセミナー」の開催や、高年齢者や女性等が働きやすいユニバーサルライン(作業負荷の低い生産ライン)づくりを推進しています。
再雇用者数の推移(単体)
年度 | 2019 | 2020 | 2021 | 2022 | 2023 |
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再雇用者数 | 128人 | 138人 | 129人 | 181人 | 249人 |
※ 再雇用者数は、各年度末における60~65歳の在籍者数
障がい者雇用の取り組み
障がい者の自立と社会参加を支援するために、積極的な雇用に取り組んでいます。当社の2023年度の障がい者雇用率は、2.72%となり、法定の2.5%の達成を維持しています。また働く環境を整備・向上させるため、受け入れ職場へ向けて理解力向上の研修や人事部と本人の個人面談を実施しています。
障がい者雇用率の推移(単体)
年度 | 2019 | 2020 | 2021 | 2022 | 2023 |
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障がい者雇用率 | 2.27% | 2.38% | 2.52% | 2.66% | 2.72% |
採用の取り組み
当社は、性別・国籍・年齢等にとらわれず、グローバルに多様な人材を採用するために、選考を担当する社員には面接官トレーニングを実施し、応募者の能力・経験・意欲を公平・公正かつ客観的に判定しています。また、ダイレクトリクルーティング、第2新卒の採用、労働協会や商工会議所と連携した就職支援等を積極的に実施し、新たな知見・価値観・考え方をもたらす貴重な人材を獲得しています。
採用に占める経験者採用比率(単体)
年度 | 2019 | 2020 | 2021 | 2022 | 2023 |
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比率 | 20.6% | 23.1% | 27.1% | 26.3% | 27.5% |
期間従業員の正社員登用率(単体)
年度 | 2019 | 2020 | 2021 | 2022 | 2023 |
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比率 | 82.4% | 76.7% | 73.0% | 95.2% | 73.3% |