コンプライアンス

基本的な考え方

当社におけるコンプライアンスとは「法令遵守はもとより、社会の構成員たる企業人として求められる価値観・倫理観によって誠実に行動すること、それを通して公正かつ適切な経営を実現し、市民社会との調和をはかり、企業を創造的に発展させていくこと。環境問題を重視し、自らが行動を起こし、環境の保全に努めること。」と定め、 企業の社会的責任と公共的使命を自覚し、高い倫理観を持って企業活動を行い、社会的責任を果たします。また、 国内外の文化・習慣を尊重し、環境保全に努め、地域とともに成長し、地域に喜ばれる企業であるよう様々な活動を展開していきます。

推進体制

当社では、CRO(Chief Risk Management Officer)を委員長として、社長、本部長、常勤監査役および委員会で委員として適当と判断された者で構成される企業倫理委員会を設けており、経営理念、企業憲章、行動憲章を周知徹底し、コンプライアンスの意識向上をはかるとともに、企業倫理およびコンプライアンスに関する重要事項の審議と方針の決定を行っています。

具体的な取り組み

法令遵守体制の構築

日本国内での事業に適用・関係する137法令について、各法令の責任部署が外部の情報提供会社からこれらの法令情報を直接受領しています。さらに、責任部署が137法令から重要87法令を選定し、その法令の遵守管理計画を策定し運用しています。なお、海外拠点も日本と同様に法令遵守体制の構築に取り組んでいます。

教育・啓発活動

資格や役職に応じて必要な法律知識等の研修を実施し、コンプライアンスの意識向上をはかっています。また、コンプライアンス自主点検を定期的に実施し、 集計結果を展開し、部署内の自主点検活動につなげるとともに、上記法令遵守管理計画のPDCAサイクルを回すよう働きかけています。

競争法遵守に関する取り組み

重点教育テーマのひとつとして、e-ラーニングにより定期的に教育を行うとともに、各種研修の中でも教育を行うことで、社員の遵守意識の向上をはかっています。また、競合他社と接触する前に、所定の様式で申請、チェックする取り組みも行っています。

適切な納税に対する取り組み

租税に関する法令遵守を徹底し、適切な税務申告に努めています。税法の趣旨を逸脱した優遇税制の適用や意図的な租税回避行為は行いません。また、租税回避地(タックスヘイブン)や租税条約等を濫用した、税源浸食や所得移転につながる行為も行っていません。
グローバル化に対応した税務リスク管理のため、遵守すべき税務関連の規定やグループの移転価格管理に関する規定を定めるとともに、OECD移転価格ガイドラインやグループ各社の所在国・地域の移転価格税制等に基づいた移転価格の管理を実施しています。

腐敗防止・反贈収賄に関する取り組み

「FUTABA WAY」、「経営理念」等に基づき、グループ全体で適正に業務を遂行するとともに、「フタバ行動指針」を発行し、全従業員が良識と高い倫理観を持って、行動できるようにしています。 また、2019年9月に「腐敗防止(反贈収賄)に対する基本的な考え方」を改訂を実施しました。グループ全体へ展開し、 従業員への周知・教育を行っています。さらに、内部統制委員会を通じて腐敗防止に関する仕組み・体制の更なる強化に取り組んでいます。

輸出入管理活動

輸出入管理関連法令を遵守するために、海外取引業務を行う際の社内ルールを定めるとともに各本部毎に海外取引管理責任者を定め、社内ルールに基づく業務の運用・管理を行っています。 また、海外取引管理連絡会を設置し、会社全体での社内ルールの見直しや、 各本部の業務実施状況の定期的チェックを行うとともに、輸出入業務に関する情報展開や教育も行っています。

ヘルプラインの設置

当社は、社内の問題の早期発見・解決のため、匿名で通報や相談ができる内部通報窓口「フタバヘルプライン」を設置しています。
本社および国内グループ会社は、社内窓口に加えて、社外窓口を法律事務所に設置し、家族、退職者、主要な取引先の従業員等まで幅広く利用できます。海外グループ会社でも、国内と同様の体制を整備しています。通報対象は法令違反・社内規定違反で会社に与える影響が大きい事案としており、寄せられた通報について、専門部署と連携して事実関係を確認し、迅速な問題解決に努めています。なお、内部通報規程では、公益通報者保護法を踏まえ、運用しています。通報内容については、定期的に経営陣・監査役に報告しています。
「相談・通報件数」の増加傾向は通報制度の浸透が進んでいると捉えており、通報内容を分析し、予防的対策に繋げていけるよう専門部署と連携していきます。引き続き、周知強化および改善等により制度の実効性を向上していきます。

相談・通報件数

年度 2018 2019 2020 2021 2022
件数 8 16 24 64 50

※2021年度から北米ヘルプラインを開始