基本的な考え方
資源のライフサイクルを配慮した廃棄物削減・省資源・リサイクル推進に取り組んでいます。特に、鋼材総使用量の削減を行うため、材料ロス(スクラップ廃却等)のミニマム化や材料歩留り向上に取り組むとともに、油類使用量および産業廃棄物排出量の削減に向けた活動を実施しています。
また、生産活動において水の使用・排出は不可欠であり、水使用量の適正化に向けた見直しおよび排出水の水質管理の徹底により、取水元・放流先への影響低減に取り組んでいます。
廃棄物削減の取り組み
産業廃棄物排出量(一般廃棄物を含む)については、国内グループ会社※で2021年度は1,594t、2022年度は1,200tの排出となりました。2021年度の一部の工場によるプレスピットへの地下水流入については、止水対策を実施し効果は上がってきているものの、未だ異常値が続いています。2023年度には排出量を抑えられる見通しで正常レベルの1,180tを目標に掲げています。また、国内グループ会社では2030年度には2019年度比11%削減を目標として活動を推進しています。
※国内グループ会社...フタバ産業㈱、㈱フタバ九州、㈱フタバ平泉、㈱フタバ須美
廃棄物排出量(国内グループ会社)
鋼材使用量削減の取り組み
材料歩留り改善は、製品を一つ造るのに必要な素材のミニマム化を追求するための重要な活動です。素材寸法をミリ単位で縮めるためのトライを重ねる地道な改善を、各生産拠点で取り組んでいます。また、不良流出防止のための発生源対策は重要であり、生産工程途中で不良品を出さないようにする工程内廃却低減活動(2025年度に2020年度比50%以上削減)、廃却ロスのミニマム化にもグローバルで力を入れています。その他にも非破壊試験器使用による日常検査での廃却削減を進めることにより、全体として省資源および廃棄物削減に取り組んでいます。
工程内廃却数低減(単体)
油類使用量削減の取り組み
油類使用量の7割弱を占めるガソリンフォークリフトの燃料削減のため、電動フォークリフト、エレカへの切替えを進め、2022年度のフォークリフト電動化率は82%となっています。今後も物流改善により、フォークリフトの台数削減を推進していきます。
また、製品加工時の加工油については、濾過により、極力再利用をはかり、リサイクルによる資源の有効活用にも貢献しています。
フォークリフト電動化(単体)
水資源に対する取り組み
近年、降水量の変動や海面水位の上昇を引き起こしているとされる地球温暖化により、地域によっては水の利用可能量に大きな影響を受けると予測されています。フタバグループでは生産活動に必要不可欠な水資源の保護活動として排出水の基準を市町村と締結した公害防止協定からさらに10%削減し、厳しい数値管理で実施しています。また、取水量の削減目標を2050年度までに2020年度比15%削減を目標として取り組んでいます。
主な活動は、設備の冷却、製品の洗浄や気密性検査等で工業用水と地下水を使用しており、各所に循環系統を構築し取水量の低減を行っています。
また、循環利用できない汚水は適切に処理し、工場周辺の水資源の悪化防止にも努めています。
取水量(単体)