
基本的な考え方
当社では、人材育成方針を「人材マネジメント戦略を実現する教育の機会、仕組みを提供し続ける」とし、人材育成のサイクル(目標設定・役割付与 → 能力・成果発揮 → 評価・フィードバック)を継続して回し、その支援としてOJT、OFF-JT(各種研修)、育成ローテーション(職場異動)を実施しています。階層ごとに求める人材像を定義し、その能力を習得するための教育施策を毎年強化しています。2024年度は様々な施策の充実をはかる中でもキャリア実現の仕組みに特に力を入れ、上司が社員のキャリアについての自己申告に基づきキャリアパスを策定し計画的なOJTの基盤を整備しました。また、若年層から「キャリアデザイン研修」を実施し自身の目指す姿を整理する機会を提供しました。
「全員活躍」に向けたキャリア実現の仕組み
教育体系図(単体)
教育体系に基づく教育投資額(単体)※事技系職場での個別教育を除く
| 年度 | 2020 | 2021 | 2022 | 2023 | 2024 |
|---|---|---|---|---|---|
| 教育投資額(百万円) | 138 | 136 | 148 | 231 | 373 |
戦略実現に必要な人材像の定義
- マネジメント人材:経営・事業戦略の実現に向け、時間的・地理的・目的視野を持つ人材
- グローバル人材:フタバグループの課題解決に向けた目標を自ら立案・完遂し、ベストプラクティスをグローバルに展開できる人材
- デジタル人材:デジタルデータを駆使し仕事のやり方を変える、業務プロセスをスルーで変える人材
- ものづくり人材:コア技術(成型&接合)を活用し、付加価値を創造し、モノづくりで社会に貢献できる人材
グローバル目線を持った人材育成の促進
海外拠点長またはそれに準ずるグローバルポストには若手幹部職を積極的に配置し、経営経験を通じて、国内外ともに活躍できる人材の育成を進めています。2025年4月にはインド事業本部を新設し、成長が著しいインド市場でのビジネス拡大を担うと同時に、グローバル目線を持った人材育成をさらに加速させます。本社施策を海外拠点へ展開し、PDCAサイクルを回す過程で、現地の声に直接触れる機会を設けています。これにより、若手社員が早い段階から国際的な感覚を養うことを期待しています。各海外拠点では、ナショナルスタッフの幹部登用を積極的に推進し、経営の現地化を進め、自律的な運営体制の構築を目指しています。
ローテーション活性化による人材育成、適材適所配置の促進
2025年5月に公表した中期経営計画で掲げる「働きがいと個の成長」の実現に向け、①キャリアプランに基づいた異動、②専門性を活かせる場の提供、③多面評価による公正な昇格、④プロフェッショナル像の明確化とそれに向けた段階的な成長支援の4点に注力しています。異動については、管理職の年間異動者数が5年前に比べ約2倍となり、組織の活性化が促進されています。一方、若手社員に対しては、上司との対話を通じて一人ひとりのキャリアパスを描き、ワークエンゲージメントも考慮しながら適材適所な配置を進めています。
マネジメント人材の育成
これまでの管理職教育は、効率的に成果を出すためのマネジメント手法の習得が中心でした。しかし、毎年実施している社内アンケートでは「上司自身の言葉で方針や想いを伝えてほしい」といった、上司のコミュニケーションに対する従業員の声が増加しています。この期待に応えるため、上司が自らの言葉で想いを語り、メンバーとの対話を促すための教育動画を制作・展開しました。また、新経営体系に基づき本部長から課長まで一人ひとりが策定する「マネジメント宣言書」の運用も開始しています。これは、各管理職が自ら策定した組織ビジョンや中長期目標をメンバーに丁寧に伝える活動を通じて、広い視野での職場運営を促します。今後も、これらの施策の継続的な見直しと改善を重ね、時代に即したマネジメント人材の育成を進めます。
グローバル人材の育成強化
「Values(もっとずっとみんなで)」を体現する人材、常にグローバルで物事を考え、海外拠点のメンバーと深い信頼関係を築き、チャレンジを続け、自分自身とチームの成長を思い行動できる人材を一人でも多く育てるために、以下施策を実施しています。
語学力強化の学習機会の提供
レベルに応じた自己啓発コンテンツの充実と費用補助制度の見直しを通じて、従業員の主体的な学習を支援しています。若手社員向けには、海外勤務を想定した実践的な研修(ローカルスタッフとのロールプレイ等)や、海外研修生制度の派遣前語学研修を拡充させました。さらに管理職向けには、海外赴任前に業務から完全に離れて集中できる英語研修を実施し、即戦力として現地で活躍できる人材を育成しています。
海外研修生制度
-
将来のグローバルリーダーを育成するため、若手社員にグローバルで活躍する機会を提供しています。対象者を拡大し家族帯同を可能にするなど、毎年制度の拡充をはかっています。なお、本制度経験者3名が帰国後さらに経験を積み、再び海外拠点に赴任するなど、計画的な人材育成は着実に成果を上げています。また、2023年度からは海外拠点ナショナルスタッフの日本への研修派遣もスタートしています。日本本社で当社の業務や理念を学んだ経験を、帰国後に母国で活かしてもらうことで、双方向での人材交流と成長を促進しています。
-

デジタル人材の育成
当社では、TQMとデジタル活用を組み合わせ、スピード感をもって「全員がデジタルデータを駆使し仕事のやり方を変える、業務プロセスをスルーで変える」ことができる会社を目指して、デジタル人材の育成を推進しています。
部門横断課題の企画推進やデジタル技術、特に生成AI等を実際に活用できるように、外部専門家の協力を受け、伴走型のテーマ実践教育を実施しています。2025年度に570名の人材育成達成を目標に掲げていましたが、2024年度末で613名を育成し目標を達成しています。
デジタル人材教育体系

DX外部専門家等を活用した実践教育の内容
-
- 自部署課題をテーマとしたユーザーアプリ開発の実践型学習
- プロセス変革を目指した企画教育とデジタル化企画の立案/推進
- 専門家による具体的な生成AI活用業務提案、指示文入力教育
- システム導入を通じた工場ネットワーク管理者の実践型育成
- データ分析ツールを使ったデータサイエンティストの実践型教育
-
-
生成AI活用に関する教育
-

工場ネットワーク管理
-
ものづくり人材の育成
安全と品質を最優先しながら、たゆまぬ改善・標準化努力と最新の生産技術の導入により、作業者一人当たりの担当領域を広げ(多能工化)、少子高齢化対策と生産性向上の両立をはかっていきます。「個と組織の強化※1」を目指し、現地現物で実践的な教育を強化し続けます。
※1 個と組織の強化「個」作業者一人ひとりのスキルマップ作成と上司・部下の面談・確認による計画的なスキルアップ。「組織」五大任務(安全・品質・原価・生産性・人材育成)を遂行できる班長・組長・係長・課長・部長・工場長の育成による組織の強化
人事制度の理解を深めるための「動画教育プログラム」の導入
-
従業員が人事制度をより正しく理解し、自身のキャリア形成に主体的に取り組めるよう、動画による教育プログラムを新たに導入しました。 このプログラムでは、制度の概要や評価基準、昇格要件等を分かりやすく解説した動画コンテンツを提供し、時間を問わず、視覚的な学習を通じて、人事制度への理解を深めた人づくりを進めています。
-

動画教育
フタバ技能大会の開催
- 技能職人材育成を目的とした「フタバ技能大会」は2025年に12回目を迎えました。今回は、溶接・検査・板金・電気・リフト作業の5種目に合計51名の選手が参加しました。当日は、選手上司や同僚も駆けつけ総勢200名が参加して互いの技能を研鑽しました。
-

フタバ技能大会(板金作業)
技能職場における専門職制度導入
従業員一人ひとりの自発的な学びと成長を支援するため、2025年1月から新たな人事制度を本格導入しました。本制度では、高度な国家資格の取得と職能評価における一定基準の達成者を昇格対象としています。専門性の高いスキルを持つ人材の育成を促進し従業員が主体的にキャリアを築ける企業風土の醸成を目指しています。
-

技能検定訓練
-

